
こんにちは黄身です。
7月11日12日13日の3日間行われたTeamfightTactics(以下TFT)の世界大会であるTactician's CrownにてZETA DIVISIONに所属するsummertimer選手が優勝しました。
今回はそんなsummertimer選手に世界大会の振り返りとZETA DIVISIONに所属した背景や謎めいていた本人のことをインタビューさせていただきました。
世界大会の感想
──優勝おめでとうございます!今のお気持ちをお聞かせください。
summertimer:
うれしいです。それしかないです。
──世界大会初出場でしたが実際どういう気持ちで臨んでいましたか。
summertimer:
自分のプレイを出し切ればぜんぜん優勝もあるなという感覚はありました。
──初の世界大会でしかも中国の成都のオフライン会場でしたが、緊張などはありましたか。
summertimer:
緊張はまったくしなかったです。入場時はそわそわしたけど、緊張はなかった。
それよりも実際に会場でのプレイっていうのが周りの放送の音や人の歩く音、振動とか
そこらへんでちゃんと集中できなかったっていうのがありましたね。
──知らぬ土地で雰囲気も違うなか緊張しなかったっていうのはすごいですね。
summertimer:
会場ではTFTのこと以外考えないようにしていました。
入場時だったり、DAY2で1位争いをしたときカメラとか寄ってきたんですけど、そういうときは緊張したもののプレイ中は見られていることを考えなくゲームのことだけ考えることはできていました。
ただ会場の音だったりで集中できていなかったかもしれないです。
──優勝した実感はありますか。
summertimer:
実感はないです笑
実感でいうとTC3優勝したときもそうだけど、1位をとったことで嬉しいというよりは結果を残せたことがうれしいですね。
──そのプロとして活動している責任感からくるものですか。
summertimer:
そうかもしれません。
賞金とか知名度をそこまで求めていなくて、大会中も賞金のことは考えてなかったですね。
ただ勝ちたかった。もちろん額が額なのでうれしいですけど、勝ちたいという気持ちの方が大きかった。
応援してくれている人がいるから、期待してくれている人への気持ちが強かったですね。
日本サーバーはtitleだけじゃない。日本サーバーがすごいということも見せれたかな。
ZETA DIVISIONへの加入や競技シーンに力をいれた背景
日本サーバーではまだsummertimer選手がどんな人か知らない人も多いと思います。
改めてTFT歴や競技シーンに力を入れだしたきっかけなど教えてもらおうと思います。
──TFTは昔からやっている印象ですが競技シーンに力を入れだしたのは最近のイメージです。
summertimer:
セット9で地域決勝に初めて出場できて、そこで負けて悔しくて、大会はなんとなく勝てたらいいなーぐらいに思っていたんだけどそこから真剣に勝ちたいなと思って、セット11から競技シーンに力をいれてゴールデンスパチュラまでこぎつけることができた。
ただ大会中にウォチパの配信を開いたら、公式配信で自分の顔出しがされていることを知って頭が真っ白になってプレイが悪くなってしまった。
その時は顔出しするつもりがなくて大会側にもその旨を伝えていたんですが、大会側の対応やTCで勝てていないという自分の実力を認めてゴールデンスパチュラは辞退した。
正直人に見られているという状況が昔から苦手でインタビューとかもそうだけどみんなの視点が一気にあつまるという状況が無理すぎて笑
でも今はZETAに入ってふっきれた。少し前までは人前にたつことになれるとかもできなかったと思う。
──ZETA DIVISIONに入ろうと思った理由はなんですか
summertimer:
titleに誘われてせっかくのチャンスだとおもって入りました。
──入ってみて何か変わりましたか
summertimer:
メンタル面はよくなったと思う。
緊張とかもそうだけど、ゲームだけじゃなくて人としてメンタルが成長したと思う。大会の緊張とか、ソワソワ感とかはなくなった。
──メンタルが弱いというより凄い負けず嫌いで言葉にするのが苦手という印象しれない.
summertimer:
たしかにそうかもしれないですね。負けたときは負けた試合のことを考えすぎてもしょうがないから最低限の反省をしていったん切り替えることは意識している。メンタルが弱いというより自分の気持ちを整理して言葉にするのが苦手かもしれないですね。
──少し話をかえますがゲーム歴を教えてください。
summertimer:
もともとPCを買ってFPSをやりたかった。
ちゃんとやったのはオーバーウォッチ、その後APEXにはまって、CSGOをさわりつついろいろなゲームをさわってきました。
──TFTはいつからはじめましたか。
summertimer:
TFTはセット1ごろに友達に誘われてはじめて、自分に合っているなって感じましたね。
やっぱり一人でやるゲームだから、チーム戦のオーバーウォッチやAPEXとかをプレイしていると自分も味方も他責志向になっちゃうことがあって、そういうのがいやだったからTFTにはまりました。
セット1ぐらいから数百戦はやっていたと思う。
もともとオフメタが好きでオフメタ構成をプレイし続けていたんですけど、セット4のときに自分の立ち回りを押し通したらLPがめちゃくちゃ伸びて、そこからLPを伸ばすことの楽しさをしって配信とかをみて変な構成で勝つという動きからLPを伸ばすためのプレイにかえました。
TFTの学び方「頭の中でもう一試合している」
──ちなみにどうやってTFTは勉強していますか。
summertimer:
プレイして感覚をつかむっていうのと、チャレンジャーの友人と話をしたり配信見たりって感じですね。と言ったもののあんまり配信は見ないかもしれません。
──その勝つための感覚はどのように養っていきますか。
summertimer:
頭のなかでもう一試合やっています。「あそこでアイテムを作っていなかったら受け広がって選択肢を広げられたかな」とか「オーグメントの選択こっちだったな」とかを大事なシーンを思い出しながら頭のなかで振り返っていますね。ZETAにはいるまでは動画で振り返ったりしてなくて、自分のlolchess眺めてプレイを振り返ってました。
──あのオーグメントとればよかったとか、あそこでこっちのアイテムを作ればよかったとか記憶に残るシーンの振り返りはしますが、1試合を頭の中で振り返っているのはあんまりやっている人いないかもしれないですね。
さすがに試合全部を頭の中で振り返ったりはしてないです笑
ステージ3以降のオーグメントの選択とか負けちゃったラウンドの原因を頭のなかで振り変えります。
セット14以降は配置で負けたときとかの詳細は動画で振り返りますし。
──ふぁんでるさんがsummertimerは駒の動きをよく見ているって以前話をしていました。
なんとなくのイメージで相手の左側あいているから2列目にファイターの駒を下げたら、まっすぐ歩くと奥にいくけどそのまま真っすぐ奥に進むことは起きないから、どうやって2列目のファイターが相手の後衛にはいっていくかを試している。
──実際DAY3でも相手選手もガレンを後衛につれてきましたよね
ガレンを2列目において後衛の駒でガレン閉じ込めちゃえばいいとか、配置も考えていろいろ試してみるっていうのは結構大事だと思う。
ステージ5ぐらいで1vs1ぐらいになると配置をより考え出すと思うんだけど、2ステとかで変な配置とかはよくしたりする。
──配置や駒の動きでいうとセット14はどうでしたか?
セット14はですね…
正直配置が面白くなくてセジュアニ配置が基本になっちゃったから少し微妙でした笑
世界大会の試合を振り返る

──DAY1~DAY3 印象にのこっている試合はどの試合でしょうか。
最後の6・7試合は印象に残りますね。
──8位8位7位と苦しい展開からの6戦目の1位と切り開いていきましたがどういう感情でプレイしていたのでしょうか。
決勝へのマインドは1位かそれ以外というマインドでプレイしてました。
8位の試合はニトロやらなければよかった笑
3試合目のニトロは大会とかスクリムでニトロで勝っている人がいたから、2試合で12点とっていて残り2試合でチェックポイントの20ptにいければいいなと思ってニトロで上位を狙ってました。
ただ競合プレイヤーのプリチケのところがエリスに来ちゃって自分の伸びしろがなくなって8位になっちゃいましたね。でもしょうがないなという感じでいました。
4試合目もエグゾテックをプレイしてたんだけどヴィエゴ★2はできたものの他は何も重ならなかったからこの試合もしょうがないかって感じではいた。
5試合目の7位とったエグゾのときもとくに何も考えていなかったです。
7位とったときは1位をとったら終わりという二人がエグゾテックだったからその二人を潰せてラッキーだったかな。
──そこからの怒涛の快進撃でしたね
6試合目5人チェックで絶対1位を取らないといけないからとりあえずサイファーを見た。そしたら自分と同じくチェックじゃないプレイやーがサイファーにきて競合がでてきちゃった。
グインソー青バフルブランから4-2でグレートムーンライトきたらニダリーAMPをやろうと思っていて、こなかったらブームボットやろうとしていた。
サイファースタックは330でお金テーブルだったら何とかなると思っていたところテッキーテーブルで全部お金にかえられたからブームボットに向かった。
オーグメントは背水の陣がきて、高貴な犠牲もあって逆転できると思ってましたね。
──6試合目1vs1のときは会場の応援もあったみたいですね。
あったみたいだけど試合に集中していた。
wasianiとロビン、ニーコとザヤとアフェ8枚wasianiの4コス★3が作られたら終わりっていう状況で
かなりひやひやした。こちらではどうしようもないからみんなで圧縮してカットしあって、祈るしかなかった。ゴールデンOXデお金もあって7ラウンドぐらいリーチだったけど重ならなかったのは運良かったですね。

──最後の試合はラピッドファイア紋章スタートでしたね。全員がチェックで1位を取ったらその人が優勝という試合では何を考えてプレイをしていましたか。
特性トラッカーと先見性とゴーレム化の受けがある構成をとることと、ガレン・ザック・アーゴットのうち最低2体は使わないと1位をとれないという考えはあった。
2-1のオーグメントの左が特性系のオーグメントがきて、ラピットファイアだったらゴーレム化レネクラピファも1位条件だし、特性トラッカーエグゾテックも1位条件あるし、先見性でブームボットラピファガレンかアーゴット作ればいいなと思って、ラピファ紋章ををとった。
──ラピットファイア6は弱いですか。
ラピ6はやったらだめだと思った。さっきの3種のオーグメントのうけがあるからとった。
3-2のオーグメントが銀で、レイトゲームスペシャリストをとれたのでブムボ構成でいいやっていってブムボに向かった。最後の2ラウンドでアーゴットがAQ1Hのザックを引っ張って負けちゃったので最後の配置はザックをひっぱらないことを意識した。
あとバグで15リロールしてザックのウイルスが出てこなかった。
──同じ構成だったけど勝因はなんだったのでしょうか。
ガレンのラピファ紋章があってガレンが事故死しなかったのも大きかった。
相手のガレンは前にでたヴィエゴにスキルうってほぼ仕事してなかったから
配置とラピファガレン差で勝ったのかも。

──終わった瞬間は何を考えていましたか。
もともと感情を出すのが苦手っていうのもあって、試合のことを考えていてモードが試合モードだったので感情がまったくでませんでした。パソコンの画面に集中していて周りの情報が入ってこないモードになっていたのかもしれない。うれしかったけど、切り替えきれなかったです笑
やっぱり表に出す喜怒哀楽をコントロールするのは苦手なのかも。
──インタビューは「うれしいです」以外あまり語られてなかったのですが何がおきてましたか。
事前に質問が用意されていた質問と違う内容だったのと、LOLでの経験がTFTにいきましたか?という予想していない質問で回答が難しかった。通訳もいなくマネージャーさんが対応してくれたんだけど、向こうの質問が聞き取れなくて聞き返したら答えがなくてそのまま終わっちゃった。
──summertimer選手の受け答えというよりシステム上の問題だったわけですね。
──賞金の使い道
貯金します。とくに欲がないので。
──今後の抱負も教えてください。
セット15ももちろん頑張ります。
正直同じチームでいられるかわからないけど新たな目標としてたてられるならチーム戦で勝ちたい。
EWCに出場して優勝したいです。
──最後に日本サーバーの皆さんや読者へのメッセージお願いします。
応援してくれたみなさんありがとうございました。
セット15楽しんでいきましょう!
──ありがとうございました。
summertimer選手のX:https://x.com/summertimer_tft
ZETA DIVISION公式サイト:https://zetadivision.com/
黄身より
ZETA DIVISIONのsummertimer選手と大会のことや人柄がわかるエピソード、さらにTFTの学び方も聞けてとても有意義な時間でした。
今回世界大会を優勝してより一層注目されるわけですが、人に注目されることが苦手と言っていたので克服しなければいけないですね笑
これからの活躍も応援しています!
黄身
